意味
ボルテックスエッジは、ブレード前半におけるスリップ発生を抑止します。すなわち、水の抵抗を効果的に得ることが可能になります。ストロークの後半では、ボルテックスエッジの存在は非効率的になります。先端が先細りの形状で、よりスリップを発生することを可能にしており、これによりフィニッシュに向けてのバックウォーターの発生が抑止されます。また、オールの先端に傷を付くことも防ぐことが出来るというメリットがあります。
効率
ローイングは基本的に、水の塊をスタートラインの方向へ押し、艇をゴールラインに向かって進める、ということの繰り返しです。水中において、ブレードはその弧の動きに対して様々な力を発生させます。その力の方向を制御することが、効率的に推進力を得るためには非常に重要です。
ドライブの前半
持ち上げる力は、ドライブの前半において推進力を得るために非常に有効です。ボルテックスエッジは、水をブレードに張り付くようにさせ、スムーズな加速を可能にします。ボルテックスエッジはブレードが動いているときだけ機能すため、先端の構造が非常に重要なります。
ドライブの後半
ドライブの後半に差し掛かると、オールの先端が軌道の一番後ろを動くようになります。この際、漕手は主に腕の筋肉を使うことになります。そして、ブレードのデザインを工夫するか、腕の力を強めないと、バックウォーターが発生してしまうことになります。ボルテックスは、ドライブ前半のスリップを抑えますが、後半になるとスリップを増加させる役割を果たします。先端の面積が小さく、アウトボードが短い(特にFat2ブレード)場合、特に有効です。
例
詳細をご希望の場合、以下にボルテックスの効果の例を3つ示します。
例1:スティッキースプーン:蛇口の水をブレードに流す。
「スティッキースプーン」とは、どれくらい水がドライブ中にブレードの裏面(スプーン)にくっつくかの指標になります。これを比較するために、蛇口の水をオールに流してみました。