最初のワークアウト

FIRST WORKOUT

基本的なローイングの技術に慣れてきたら、トレーニングの時間と距離を少しずつ増やしていきましょう。以下に推奨トレーニングのリストを示します。

トレーニングを開始する前に、免責事項を必ずお読みください。

トレーニング1

3-5分引き、ストレッチをして歩き回る。十分体力が戻ったら、これを最大4回繰り返す。

トレーニング2

まずレートと強度を確認するためのためし引きを行う。パフォーマンスモニター上では、レートは右上に、強度は中央に表示される。確認が終わったら、以下のトレーニングを行う。

  • 3分間レート20の適度な強度で引き、1分レスト
  • 3分間レート22の強い強度で引き、1分レスト
  • 3分間レート24の適度な強度で引き1分レスト
  • 3分間レート24の強い強度で引き1分レスト
  • 10分間好きなペースで引き、それを記録する。

トレーニング3

レートにバリエーションを持たせながら長い時間をかけたトレーニングを行うためのものです。

  • 5分×4セット。以下のようにレートを変化させながら行う
    • レート20で最初の2分
    • レート22で次の2分
    • レート24で最後の1分
    • レスト:2分間リラックスした状態でエルゴを軽く引き続ける

トレーニング 4

長い時間一定の強度で漕ぐためのトレーニングです。

  • 10分×2、レスト3分。強度はトレーニング2と3の中間程度。レートは20から24の間。

トレーニング 5

ショートインターバルトレーニング。最大出力強度を測るためのもの。

  • 1分間全力で引き、次の1分間休む、というものを20分間の間繰り返す。レートは20-24。パフォーマンスモニターのRecall/Memory機能を使って、結果を確認する。

指標

トレーニング5が終了したら、30分間で何m漕げるか測定する。その結果を記録し、データとして過去のものと比較できるようにする。

次のステップへ

初心者用のコースはこれに終了です。ご自身の目標に合わせて、トレーニングの計画は立てるようにしてください。「日々のトレーニング」の項では、さらなるトレーニング案をご紹介しています。

ダンパーのセッティングにかんする勘違い

多くの方がダンパーを抵抗力の大きさの設定だと誤解しています。しかし、運動の強度を決めるのはあなた自身です。すなわち、脚・背中・腕の筋力をどれだけ伝えるかが重要になります。ダンパーのレベルに抵抗の大きさは関係ありません。フライホイールの回転が速くなれば、それだけ抵抗も大きくなります。

これは水上で考えるとわかりやすいかもしれません。レースように設計されたシェル艇であろうと、公園ボートであろうと、力を加えなければ艇が進まないということに変わりはありません。ただ、艇の加速感に差が生じます。競技用のボートでは、艇を進めるためにスピードのある漕ぎが必要とされますが、公園ボートではゆっくりと力を加えることが多いかと思います。

ダンパーの設定が1-4では、レース用のシェル艇を漕いでいるような感覚となり、それより大きいダンパーは、公園ボートを漕ぐようなイメージです。設定値にかかわらず、強度を上げるためには、自分で努力しなければいけません。

ドラッグファクター – 努力値を正しく見積もるために。

ダンパーの数値設定を高くすることで、記録を伸ばすことができると考える人がいるかもしれません。これを確かめるために、パフォーマンスモニターが役に立ちます。

各ストロークの間において、PMはどのくらいその「艇」が滑らかに進んでいるか、減速しているかを測定します。この減速量の測定がドラッグファクターと呼ばれるものです。次のストロークでは、PMはドラッグファクターを用いてあなたのストローク強度を計算します。このようにして、ダンパーのセッティングにかかわらず、正しいスコアが算出されるのです。この自己調整システムにより、多くの大会での公平性が保たれています。

エルゴメーターによって、ドラッグファクターのレンジは多少異なります。普段使うエルゴのダンパーが3であっても、それが別のエルゴでは4のものであるように感じることがあるかもしれません。気温や、空気に混入している物質によってもドラッグファクターは変化しまう。異なるマシンを使用するときにはドラッグファクターを確認してみるのがよいでしょう。詳しくは、ドラッグファクターの確認方法の項をご確認ください。

どのダンパーを使うべきか

何回か実験を繰り返すことで、最適なダンパーはすぐに見つかると思いますが、はじめは3から5の間に設定することをお勧めします。技術を身につけることに集中する場合には、ひくい数値にしたほうが良いでしょう。あまり高く設定しすぎると、体がエネルギーを利用しきる前に、筋肉を壊すことにつながります。パフォーマンスモニターは1ストロークごとにフィードバックが表示されますから、最適なダンパーを選ぶヒントにしてください。

トレーニングの目的に応じてダンパーの設定を変えることも必要です。一般に、持久力の向上を目的とした有酸素系のトレーニングには低いダンパーが、強度の高さを求めるトレーニングには高いダンパーが有効となります。